世帯普及率106.9%、つまり1世帯に1台以上の車を所有する日本における自動車業界は、今後も発展を続ける巨大市場です。 特に、様々なルートにて売買取引が行われる中古車市場への注目度は高く、既存の自動車メーカーやディーラーに限らず、あらゆる方面からカービジネスへの参入を目指す方が増えてきています。そんな中古車市場への参入をご検討中の方に、知っておいてほしい中古車の流通と仕入れのしくみをご紹介します。

一般的な中古車の流通

中古車の流通は、中古車買取専門店による買取車両の直接販売や、インターネットを利用した個人間での売買など、様々なルートがあるのはご存知だと思いますが、自動車販売業界での主な流通ルートとして用いられているのが、中古車販売業者専用の中古車オークション(中古車業者専用の競売所、卸売市場)を介した方法です。
まず、ユーザーが中古車を手放す際には、自動車ディーラーや、中古車販売店、中古車買取専門店などに「下取り」や「現金買取」といった形で売却しますが、それらの下取り車や買取車のほとんどが中古車オークションへ出品され、他の中古車業者が店頭での販売目的に中古車を落札(仕入)するといった流れになっています。

中古車オークション(オートオークション)が中古車市場の要

中古車オークションを介することで、需要(店頭販売を目的とした仕入れを行う落札者側)と供給(下取り車や買取車の換金を目的とした出品者側)のバランスのとれた売買取引が行われるようになり、中古車市場は大きく成長しました。また、中古車オークションが流通のメインルートとなった理由はもう一つあります。それは、不透明性の高い中古車の品質をチェックする役割をオークション会場が果たしている点です。

中古車オークションに出品されるすべての車両は、中古車オークション会場に所属するプロの検査員によって定められた項目を一つひとつ採点し、品質に応じた評価点がつけられます。その評価点に基づき入札側は仕入れの価格(落札予定価格)を検討し、中古車オークション会場で複数の落札希望者によって入札がなされ競りが行われるのです。
さらに、中古車オークションでの取引価格(相場)はエンドユーザーからの中古車の買取りや下取り価格においても大変重要となっています。つまり、一般のお客様が中古車の売却を希望する際に中古車業者から提示される下取りや買取価格も、中古車オークションでの落札相場価格を基にして算出され提案されているからです。

このように、中古車オートオークションは現在の中古車流通の要といっても過言ではありません。
これほど重要視されている中古車業者専用のオートオークションですが、一定の営業経験、店舗事業者としての実績(1年以上)、複数名の有担保の連帯保証人(無担保の保証人は不可)などの審査基準を満たしていなければ資格取得は不可能ですので、一般の方がある日突然参加資格を取得しようと思っても、参加資格の取得は不可能です。そこで注目されているのが、参加資格を有さずとも業者専用の中古車オークションが利用できる「中古車オートオークション代行」なのです。